任意後見契約を結ぶ意味

昨今、後見人による横領事件の報道などの影響もあり、後見制度にネガティブな印象を持つ方も多いように感じます。

他にも、

  • 後見人等をつけたら一生外せない
  • 後見人等に許可をもらわないと好きにお金を使うこともできない
  • 毎月報酬を払わないといけない・・・・

など様々な理由で、後見制度は使い勝手が悪いとの声があります。

では、後見制度は本当に使わない方がよいのか。

ネガティブな声もある一方で、成年後見制度を利用したことで初めて人間らしい生活ができた、悪徳商法から財産を守れた、など、後見制度を使ってよかったとの声もあります。

そもそも、法定後見については、判断能力が衰えている方が、

  • 遺産分割協議をする
  • 不動産の処分をする
  • 施設に入居するための契約を結ぶ・・・

などといった場合に、利用することが必須になります。

一方、まだ判断能力が十分にあるときに、将来に備えて自分で後見人を選んでおく、ということのメリットはあまり知られていない気がします。

個人的に、任意後見契約を自分の信頼できる人と結んでおく最大のメリットは、「心の安定」であると考えます。

何かあったときに、自分の意思に沿った支援をしてくれる存在がいる、というのは何よりの安心感につながります。

任意後見契約は、ある程度内容を自由に決めることができるため、自分の信頼できる相手と、自分の意思に沿った内容を決めておくことができます。

また、法定後見に判断力の状態によって「補助・保佐・後見」の3つの類型があるように、任意後見についても、どの段階で発効させるか決めておくことができます。

少し判断力に自信がなくなった「補助」の段階で、任意後見契約を発効させて、大事な契約を代わりに行ってもらうことも可能です。

代理権をどこまで与えるのか、取消権や同意権はどうするか、など契約を結ぶ段階でしっかり話し合って決めておけば、安心して自分の老後を託すことができるでしょう。

任意後見契約は、必ずしも万能なものではなく、メリットがあればデメリットもあります。

そのことを踏まえつつ、しっかりと専門家を交えて話し合いを繰り返し、納得のいく形で契約を結ぶようにすることが大切です。

状況によっては、民事信託・遺言などほかの制度と組み合わせて利用することも有効です。

「将来の保険」になりうる任意後見制度について、検討してみてはいかがでしょうか。

TEL 047-707-2912

あしたば司法書士行政書士事務所

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